「夜の帳、儚き柔肌」
■シナリオを読んでの感想

■演じてみての感想、CDの聴き所
 自分のキャラクターについて


■ファンの方に一言

※インタビューの内容に本編のあらすじに触れている部分がございます。ご注意下さい。
 
シナリオを読んでの感想
・忍役・・・岸尾大輔さん (以下、岸尾)
遊郭の話でしたので、漢字がとにかく難しかったですね。どうにもこうにも読めないのがあって。台本を読んでる途中で忍は死ぬんじゃないかと思ったんですが、生き残って。やっぱ、生きてれば何でもできるんだな、という、とってもサバイバルかつアライブな作品になりましたね。
・蘇武貴晃役・・・森川智之さん(以下、森川)
全体的な雰囲気が、とてもエキセントリックで時代が分からない。最初は昔の話かと思ったのですが、現代でして。とってもおもしろい設定で、いったいどんな音(ドラマ)になるか想像がつかないんすよね。演じたときのイメージと完成時の出来上がりのギャップが、今まで僕が演じてきたBL作品の中で一番激しいと思います。僕自身が出来上がりをすごく楽しみにしています。
・蜻蛉役・・・緑川光さん(以下、緑川)
極端に自分とは縁のない世界なので興味深く、今回も少しだけどポイントを押さえさせていただきました。今回も綺蝶とセットで、相変わらずの掛け合いができてとても楽しかったです。おもしろい世界だと思うので、どういう形でも続いてもらえると嬉しいです。
・綺蝶役・・・平川大輔さん(以下、平川)
シリーズ3作目で、嬉しいです。シリーズ通して台本を読むたびに感じるのですが、とても“儚い”“切ない”という印象がしっくりくる作品で、今回も儚さの中にきらりとする幸せがいっぱい表現されている作品になっているんじゃないかと思います。
・椿役・・・成瀬誠さん(以下、成瀬)
椿は、主人公の忍と同期で結構嫌なことも言ってるのですが、本当は優しい子で、最後に優しい部分も見せてます。そこの差を楽しんでください。僕原作も読んだのですが、とても切ない作品に仕上がっていて、楽しめる要素がいっぱいで、遊郭は行ったことがないので(笑)、こういう華やかな世界の一人物を演じられて楽しかったです。今後もまた出てきたらいいなぁ。
・鷹村役・・・遠近孝一さん(以下、遠近)
前作に引き続き遣り手でした。前回に引き続き今回も顔見せ程度で、鷹村は謎が多すぎてどういう生い立ちなのか、花降楼内での立ち位置、楼主との関係が分からず、ミステリアスですね。
・原役・・・樫井笙人さん(以下、樫井)
さっき森川さんも言ってましたが、作品はいつの時代なのかと思わせる部分が多々ありました。作品のもつテーマ性、実際の吉原で芸妓を身請けするのは並大抵のことではなかったと聴いています。何回も通って、承諾を得て、お金を結構積んで、それなりのプロセスを踏まないと身請けをすることができなかったそうです。今回のドラマCDでも、簡単に恋愛が行われている現代の中で、プロセスを踏んでいかないと自分の想いが成就できないという想いが現れていると思います。
・都丸役・・・小野大輔さん(以下、小野)
全体的に古風で、綺麗な言葉でセリフが紡がれていて、聴いていて心地いいなと思いました。僕落語が好きで『紺屋高尾(こうやたかお)』という好きな作品にも“傾城”という言葉が出てくるんですよ。そちらは売れっ子の花魁と男という立場の違う二人が出てきて最終的に恋が成就する、という噺です。この作品も思っていれば病気やいろんなハードルがあっても成就する、というところがとてもいい話だと思いました。
 
演じてみての感想、CDの聴き所
 自分のキャラクターについて
・岸 尾
みんな自分の中のイメージを膨らませて作ったので、なりきってできたんじゃないかと思います。忍は20歳なので、無理なく演じられました。全体的に落ち着いてやれたので、聴いて下さる方も落ち着いて聴けるのではないかと思います。作品的にもしっとりと、梅雨から初夏にかけていいと…聴いて下さい。忍は病弱で自分の意志を前に出さない、捨て児ということもあって内向的な青年ですね。
・森 川
貴晃は家が蘇武グループで、今で言えば○武グループで(笑)、御曹司で、親も後を継いでほしいがために縁談の話が出てるんだと思います。でも彼としては、忍と出会ってしまったがために恋に落ち、本当の恋をするのですが、彼的にはごく自然なことだったんじゃないかと。彼のやさしい部分もいっぱい出てきます。性格的には穏やかな、包み込んでくれるキャラクターですね。おすすめのシーンは、いきなり携帯が鳴るとこ。聴いてのお楽しみです。
・緑 川
エクストラトラックですね。おいしいところをいただきました(笑)蜻蛉は相変わらず子供っぽくてかわいいですね。
・平 川
やっぱりエクストラのとこですね。時系列で言うと、1作目、エクストラ&3作目、2作目とくるので、時系列順に全部揃えていただいて聴いてもらえると一興かと思います。今のところ全作品出ているのは僕と緑川さんだけなので、そういう意味でもエクストラは楽しかったです。
・成 瀬
今回絡みはなかったのですが、椿は要所要所で出ています。地味な忍に対して派手な椿がちやほやされたりしているので勝ち気な感じだけど、本当は芯がしっかりとしたいい子だということを念頭に置いて演じました。どうでしょうか。
僕はまだ椿の一部しか知らないので、今後続けば、過去の話とか知っていけるんじゃないかと。今後に期待ですね。
おすすめとしては、忍が薄幸な子で、貴晃に見初められ幸せに巣立っていく最後のシーンがいいんじゃないでしょうか。あとは、病院で忍が身を引く別れのシーンもぐっときます。
・遠 近
鷹村は楼主に変わって色子の世話をする立ち位置なので、表向きは商品として扱っているのですが、忍の行く末とか身請けの際に、ビジネスじゃなく人として、一人一人面倒をみてるんじゃないかな、と思わせるシーンがわずかながらありました。聴き所はメインの二人の濡れ場…ですが、タイトルにもある通り、昼間が想像できない妖艶な雰囲気が出ているので、遊郭の光と陰の部分が見え、聴いた人は自分なりの花降楼を想像できるんじゃないかと思います。
・樫 井
原の愛情表現は暴力。ちょっとかわいそうな人ですね。聴き所は、そんな僕が悪い方向に走ってるのとは、対照的に優しい蘇武が愛の力で忍を包んでいくところですね。
・小 野
都丸は蘇武の昔からの友達で、蜻蛉の上客なのですが、情報量があんまりないんです。蜻蛉としゃべっているシーンがないので、人間の関係性を考えつつ、いろいろ想像して演じました。そういう意味では、回想シーンの「蜻蛉からの伝言を伝えに来た」という一言が、蜻蛉や蘇武との関係性を表してると思って演じたので、そこを聴いて下さい。
 
ファンの方に一言お願いします
・岸 尾
遊郭の話なので、皆さんも行ってみればいい(笑)これを機に見聞を広めればいい。芸妓になれとは言いませんが、社会見学をすることがひいては世界平和につながると思う。引きこもらないでどんどん外に出ましょう、という可能性をもった作品だと思います。
・森 川
とっても雰囲気のある作品で、男の僕も非常に興味の湧くおもしろい設定だと思ったので、引き込まれること間違いなし。どうぞ。お聴き下さい。
・緑 川
今回から聴いた方も結構いらっしゃると思うのですが、平川くんも言ったようにおもしろい構成になっているので、ぜひ全部揃えて聴いてもらえるとより世界観も深まるので、おすすめです。
・平 川
ちょっと重たい話なのかと思うかもしれないですが、重たいというよりも土台がしっかりとした重厚な世界観。そこで生きている人間達の葛藤が描かれているとても素敵な作品になっておりますので、ぜひ聴いて楽しんでください。
・成 瀬
の話はしんみりしがちなのですが、最後はハッピーエンドになります。これを聞いて感じてくれるものがあったらいいと思います。一生懸命演じました。何度も聴いて下さい。
・遠 近
おもしろい、というよりは聴かせる作品だと思うので、しっとりと雰囲気に浸かって聴いてもらえばと思います。
・樫 井
みなさんも蘇武さんのように、私財をなげうって、愛情込めて、尽くしてくれる男をゲットして下さい。応援しています。
・小 野
人が夢を見ると書いて儚い、いい夢見ろよ!
 
花降楼シリーズもついに3作目!
とってもしっとりとした、
雰囲気のある作品に今回もなりました。
EXTRAトラックとして、綺蝶と蜻蛉のお話も
しっかり入っています。
ブックレットには、鈴木あみ先生と
キャストの方からのコメント入り!