シナリオを読んでの感想はもう、「可愛い！」という一言につきるな、と思いました。
虎太郎の前向きさが自分の励みになったというか、頑張って理生先輩に応えようとしているところがすごく可愛くて、自分が演じてるんですけど、弟を見ているような感じでした（笑）
同時に理生先輩には「虎太郎を大切にしてやって！」とか、「あんまり黒いところを見せすぎて虎太郎をびびらせちゃいかんぞ！」とか、親みたいな気持ちを覚えました（笑）
本当に高校生ならではの甘酸っぱい話が可愛くて、聴いていてちょっとムズムズするような感じのストーリーだなって思いました。

そして本日は、武内さんと演じさせて頂けるということで、すごく楽しみにしていたんです。今回は僕が受で武内さんが攻で、どんな感じになるのかなって思っていましたし、理生先輩の黒いところがすごく楽しみで…（笑）
武内「（笑）」
独占してもらっているところとか、すごく愛されてるところとか、虎太郎を演じていて感じました。
また、虎太郎のことを周りが暖かく見守ってくれているのが、演じていてもすごく感じられましたね。生徒会長にしろ、皆さん、虎太郎を放っておけないんだなって思えて、自分としては嬉しい楽しい現場でした。

最初に台本を頂いたときに、「こういうキャラクターですよ」って簡単な説明も一緒に頂いたんですが、理生というキャラクターは二面性がありまして。
代永「そうですね」
台本を読みながら、このキャラクターをどう演じたらいいのか悩んだんですが、その悩む時間が楽しかったです。本当、役者冥利につきるっていうか、そういうところがこの仕事をやっていて楽しいところでもあるんですが（笑）
でもとにかく難しい人でしたね。最初は優しくて、段々黒いところが出てきて、怒ったら怖いし、かと思えばすごく幼い一面も見せたり、フェイクで虎太郎に対して駄々をこねたりわがままを言ったり…。この人の“素”はどこにあるんだろうって探して、そこを基準にいろいろ組み立てていったんですが、その作業が非常に楽しかったです。
そして、この作品も楽しかったです。

また、今回代永君が純朴な虎太郎を演じたんですが、ピッタリでしたね！犬でした！
代永「（笑）」
本当にそういうところを楽しんで聴いて頂ければ、非常に…ね（笑）
代永「武内さん、なんで笑ってるんですか！（笑）」
いや、代永くんが黒いなって思って（笑）
代永「え！？　虎太郎は黒いとこないですよ！（笑）」
うん、コタはね（笑）
代永「えぇ！？　俺今日出してました！？（笑）」
いやいや（笑）あ、でもまじめにね、本当に代永くんの演じた虎太郎は非常に可愛らしく、庇護欲をそそるというか母性本能をくすぐるというか、聴いて頂ければ分かると思います。

全体を通して、やっぱり理生先輩とのやりとりじゃないかなって思います。理生先輩に振り回されている虎太郎のアワアワ感とか、頑張って応えようとしているところとかが可愛いです。
僕的な聴き所は、ぎゅっとして「先輩の好きなことを俺にしてみて下さい」って言うところですね。コタの中での最大の決意というか、好きな人に応えようとして恥ずかしながらも頑張っているところが可愛いと思います。同時に、言われた理生先輩も嬉しくなってくれたし、応えてくれたし、お互い気持ちが通じあったところなので、僕も「あーよかった」って思いました（笑）
また、コタが理生先輩のことを好きなのかもしれないって意識する流れが、すごく綺麗に自然に描かれている作品なので、スムーズに入り込んで聴いて頂けると思います。皆さんもきっと、僕と同じような親心を持って２人の行く末を楽しみに聴いて頂けると思いますよ。
あとは理生先輩の黒いところ。独占欲が出た瞬間を「ああかっこいい！　ケンケンさんかっこいい！」ってドＭな女の子はゾクってくると思うので（笑）、コタ的にはビビっていましたが、そんな部分も聴いて頂きたいです（笑）

演じる上で力を入れたところは、真生と理生の前での使い分けでしょうか。真生の前で先輩らしくふるまっている感じと、理生先輩と会っているときのデレデレ感の変わり具合に力を入れましたね。

聴き所は、聴いて頂く皆さんに決めて頂くのが一番いいと思うのですが……やっぱりコタの可愛らしさ！に尽きるかな、と思います（笑）
代永「なんか照れますね（笑）」
それ以外はまぁ、聴かなくても……
代永「ちょっと！　理生先輩もかっこいいところがあるでしょ！」
そうかなー。かっこいいといいなー。
代永「大丈夫です！！」
うん、でも本当に、作品全体を楽しんで聴いて頂きたいという思いがあるので、その上で、このシーンがお気に入りっていうところを見つけて頂ければ、より楽しめると思います。

演じる上で力を入れたところは、理生のいろんな仮面の使い分けですかね。理生にとっては仮面をどうこうするという意識はなく、それが理生なんだと思うんですけど。そういういろんな理生を演じる上で、どういった場面であっても“理生”でなくてはいけないってところに力を入れましたね。変に落差をつけたり、違う人になっちゃたらいけないっていうのを考えました。
本当に素の理生がね！　あんまりいないんですよ！　大抵コタといるか、真生と喧嘩しているかなので、それってニュートラルじゃないんですよね。やっぱり虎太郎の前ではかっこいい自分であったり可愛い自分を作ってるだろうし、真生との前では喧嘩腰であったり、むかついていたりするので。そうやって見ていくと、会長との会話が素なのかなって…（笑）
代永「なるほど（笑）」
というわけで、そんな理生探しに力を入れました。

生徒会は、憧れる部分はあったんですけど、立候補するまでは至らなかったですね。高校によりけりだとは思うんですが、僕の行っていた高校では生徒会に立候補したいなって思えるところではなかったので（笑）
でも、生徒会の人って出来る人みたいなかっこいいイメージがあるし、特に生徒会長はテキパキ仕事をこなすイメージがあったので憧れはありましたね。
部活は、高校時代は演劇部に夢中になっていました。
あと、学校の中で奉仕活動というものがあって、校内の掃除をするんですが、僕は掃除が大好きだったので夢中になっていました（笑）
武内「（笑）」
皆で行う掃除も人一倍細かくやってましたね。ゴミの取りこぼしがすごくイヤでこだわったり、床をキラキラになるまで磨いたり（笑）。あとはワックスがけがすごい楽しみで、行われると「床がすごいキラキラしてるー！」って喜んだり。変なところで夢中になってたなって気がします（笑）

僕の学校は、掃除を生徒がしなかったんですよ。掃除をする人がいたので。なので、代永くんみたいに掃除に夢中にはなれなかったですね（笑）
代永「僕は、特殊なパターンだと思います（笑）」
生徒会も希薄だったんですよ。多分あった…いや無かったのかな？
代永「あれれれれー？（笑）」
それぐらいの生徒会だったので、特にこれといって夢中にもならず（笑）
部活も帰宅部でした。都内の高校なのでグラウンドも狭くて、運動部も室内競技は強かったんですが、特に興味もなく。そんなこんなで何に夢中だったんだろ……勉強と遊びですかね（笑）
代永「そうなりますよね（笑）」
でも勉強は頑張ってましたよ。校内で常に10位以内には入ってました。
代永「すげー！」

今回「してみて。」がドラマＣＤとして発売されるということで、みろく先生の持っている雰囲気をそのままＣＤで表現できたのではないかなと思えるくらい、とても素敵な出来になっています。
是非コタの犬っころ具合、そして理生先輩のかっこいいダークリーな部分を楽しんで下さい。きっと満足して頂ける作品になっていると思います。最後まで楽しんで下さい。

原作を知っている方も知らない方も楽しめる作品だと思います。
聴いていて思わずニヤニヤしてしまうような、幸せな気分になれるストーリーになっていると思いますので、何度もリピートして頂けると嬉しいです。